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思考をオフにする、究極の「揺らぎ」。小泉誠デザインの「tonton」と過ごす贅沢

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せわしない日常の中で、ふと「あ、今は何も考えたくない」と思う瞬間があります。

そんな時、私を無重力のような心地よさへと連れ出してくれるのが、宮崎椅子製作所のロッキングチェア「tonton(トントン)」です。

 

デザイナー・小泉誠氏が描く、計算された「余白」

この椅子の生みの親は、建築から道具まで幅広く手がけるデザイナー・小泉誠氏。彼のデザインの真骨頂は、素材の本質を引き出し、生活に静かに溶け込む「用の美」にあります。

 

「tonton」は、無垢材の削り出しによって生まれる繊細なフレームが特徴です。成形合板を使わずに実現されたこの軽やかな曲線には、小泉氏の美学と職人の執念が宿っています。その端正な佇まいは、ただそこにあるだけで空間に心地よい緊張感と安らぎを与えてくれます。

 

なぜ「揺れる椅子」なのか

ロッキングチェアの最大の魅力は、その「揺らぎ」にあります。

一定のリズムでゆらゆらと揺れる動きは、母親の胎内にいた頃の記憶や、静かな波の音にも似た安心感を与えてくれるといいます。

・心拍を整えるリズム: 「tonton」という名の通り、膝を軽く動かすだけで、自分の鼓動に寄り添うような微細な揺れが生まれます。

・「動」のなかにある「静」: 完全に静止しているよりも、わずかに動いている方が人間はリラックスできる不思議。この椅子に身を預けると、凝り固まった思考が解けていくのが分かります。

 

究極の使い道は、「ぼーっとする」こと

私はこの椅子に座る時、あえて本も持たず、スマートフォンも置き、ただただ「ぼーーーっ」とすることに決めています。何も考えず「tonton」の揺らぎに身を委ねていると、頭の中の雑音が少しずつ遠のき、意識が静かな場所へと着地していきます。

 

ロッキングチェアとは、単に座るための道具ではなく、「何もしない時間」を肯定してくれる装置なのかもしれません。

 

空間を彩る、一脚の詩

お気に入りのクッションを添えた「tonton」は、我が家の風景に欠かせない存在になりました。

小泉誠氏が意図したであろう「生活の道具」としての機能美、そしてロッキングチェアだけが持つ癒やしのリズム。

 

この一脚があれば、どんなに忙しい日でも、自分を取り戻すための「余白」を作れる。

そんな確信とともに、今日も私は「トントン」と、穏やかな時間を刻んでいます。