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空間の余韻をたどって Vol.4|灯りで変わる豊かな表情、どこへでも連れていきたいパンテラポータブル

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連載の第4弾となる今回は、空間の片隅にふわりと心地よい居場所を灯してくれる、Louis Poulsen(ルイスポールセン)の「パンテラ ポータブル」をご紹介します。

2F「T2 lounge」の落ち着いた空気感の中、深みのある木目のテーブルにちょこんと置かれた、どこへでも一緒に連れて行きたくなる小さなあかり。 1971年にデンマークの革新的なデザイナー、ヴァーナー・パントンが手掛けた名作「パンテラ」のフォルムを受け継いだ、充電式のポータブルランプです。

ルイスポールセンのパンテラシリーズの中でも、ひときわ豊富なカラーバリエーションが揃っているのが、今回展示した「160 ポータブル」とひと回り大きい「250 ポータブル」の2サイズ。 空間にすっきりと馴染む定番の「ホワイト」や「ブラック」はもちろん、自分の「好き」に素直に寄り添ってくれる多彩なカラーが展開されているのも、ポータブルならではの大きな魅力です。

鮮やかな色彩や自由な造形で知られるパントンですが、空間における「光」に対しては並々ならぬ敬意とこだわりを持っていました。 1950年代末から同じデンマークのルイスポールセンと親交を深め、対話を重ねる中で生まれたこのパンテラ。パントンが目指したのは、「部屋をただ照らすだけでなく、器具そのものが光の彫刻となる照明」でした。 電球の眩しさを隠し、シェードとベースの双方が光を反射し合って、ランプ全体が柔らかな光の塊となること。パントンの強い思想と、ルイスポールセンが培ってきたグレアフリーの光の哲学が見事に共鳴し、この美しい光の巡りが誕生したのです。

2026年は、ヴァーナー・パントン生誕100周年を迎える特別なアニバーサリーイヤー。 それを記念し、オリジナルの5色のシェードとクローム仕上げの支柱を組み合わせ、1971年当時の仕様を忠実に再現し、復刻しました。

このオパールシェードのたまらなく魅力的なところは、明暗でまったく違う表情を見せてくれることです。 明かりを消しているときは、シックなシェードカラーと、周囲の景色を艶やかに映し込むクロームのベースが際立ち、まるで研ぎ澄まされた小さな彫刻のよう。 ところが、スイッチにそっと触れて明かりをともした瞬間、その雰囲気は劇的に変化します。

愛らしいオパールシェード全体が内側からの光をふわりと抱き込み、周囲をじんわりと照らし出すように明るく発光。消灯時のクールな佇まいから一転して、まろやかで温かみのある光の塊へと生まれ変わる、その表情のギャップが本当に魅力的です。 当時の白熱電球から、現在は専用に設計されたLED基板へと光源は進化を遂げていますが、グレア(眩しさ)を抑え、シェード全体を均一に美しく輝かせるルイスポールセンの光の美学は変わることなく息づいています。 下方向へとこぼれた光は、パントン自身が愛したクロームの美しいカーブを艶やかに照らし出します。

コードレスだからこそ、この灯りはひとつの場所に留まりません。 リビングのソファサイドやサイドボード、寝室のベッドサイドなど、どこへ置いても不思議なほどその空間にしっくりと馴染んでくれます。 音楽に耳を傾けるときは手元のテーブルへ、眠りにつく前の静かな時間には枕元へ。 暮らしのシーンや気分に合わせて、お気に入りのサイズや色を軽やかに連れ出すことができます。

2F「T2 lounge」の上質なインテリアの中で、この小さな灯りがぽつんと灯るだけで、空間の輪郭がふっと和らぎ、自分だけの親密な時間が生まれました。

 

Panthella Portable|Louis Poulsen

 

Design:Verner Panton(ヴェルナー・パントン / 1971年)

Brand:Louis Poulsen(ルイスポールセン / Denmark)

Exhibited Models

    • Panthella 160 Portable(Ø160 × H241 mm)/ オパール・ブラウン/クローム

    • Panthella 250 Portable(Ø250 × H346 mm)/ オパール・オレンジ/クローム